榊花園
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本榊とヒサカキの違い

見分け方と選び方

 榊のガイド

その「榊」は、
本榊でしょうか。

スーパーや花店で「榊」として並んでいる枝には、じつは2つの種類があります。

ひとつは、神事の正式な供え物として古くから用いられてきた本榊(ほんさかき)。もうひとつは、本榊が手に入りにくい地域で代用として広まったヒサカキです。どちらも「榊」の名前で売られていることが多いため、違いを知らないまま買っている方も少なくありません。

このコラムでは、伊豆の山で本榊を育てる榊花園の榊職人が、本榊とヒサカキの違いと見分け方を、比較表と写真でご紹介します。

本榊とヒサカキの違いを、一覧表で

本榊とヒサカキは、名前も見た目も似ていますが、植物としては別の種です。本榊はモッコク科サカキ属のサカキ(学名:Cleyera japonica)、ヒサカキは同じモッコク科でもヒサカキ属(学名:Eurya japonica)。まず、違いをまとめて見てみます。

 本榊(サカキ)ヒサカキ
葉の縁滑らか(全縁)細かいギザギザ(鋸歯)がある
葉の形楕円形で先がゆるやかに尖り、ふちは内に巻かない小さめの楕円形で、先は丸いか少しへこむ
葉の大きさ大きい(7〜10cmほど)小さい(3〜7cmほど)
葉のつや厚みがあり、つやの強い深緑やや薄く、つやは控えめ
日持ち葉が肉厚で水分を保ちやすく、鮮度の高いものほど長持ちします(季節・環境により変動します)葉が薄いぶん、毎日の水替えなどの手入れがより大切
価格帯国産は希少で、ヒサカキより高めのことが多い。当園では1束1,000円から(サイズ・時期により変動)手頃な価格で広く流通
使われ方神棚・玉串・地鎮祭など、神事の正式な供え物本榊が手に入りにくい地域での代用。関東以北で多い。地域によっては仏事にも

こうして並べると、同じ「榊」の名前で売られていても、葉のつくりから使われ方まで、ずいぶん違うことがわかります。

ヒサカキと本榊の見分け方 — 葉の縁を、指でなぞる

いちばん簡単で確かな見分け方は、葉の縁を指でなぞってみることです。

本榊の葉は縁が滑らかで、なぞっても引っかかりがありません。ヒサカキの葉には細かいギザギザがあり、指先に小さな引っかかりを感じます。店頭で迷ったときは、この一点だけ確かめれば、まず間違えません。

あわせて、葉の大きさとつやも手がかりになります。本榊は大人の手のひらの半分ほどの大きさの葉が、厚く、光を受けてつやを返します。ヒサカキの葉はひとまわり小さく、枝に細かく並びます。枝を少し離れて眺めたとき、葉の一枚一枚がはっきり見えるのが本榊、細かな葉がびっしり連なって見えるのがヒサカキ、という印象の違いもあります。

季節が合えば、花でも見分けられます。本榊は初夏(6〜7月ごろ)に白い小さな花を咲かせます。ヒサカキの花は早春(3〜4月ごろ)で、枝の下側に小さな花がびっしりと並び、独特の強い香りを放ちます。春先に街路や山ぎわで強い香りに気づいたら、それはヒサカキの花かもしれません。

国産本榊1束のアップ。縁が滑らかで、つやのある大きな葉(見分け方の参考)
本榊の葉。縁が滑らかで、厚みとつやがあります(当園の伊豆山林で採れた本榊)

なぜヒサカキが「榊」として売られているのか

ヒサカキは「姫榊」や「非榊」と書かれることがあります。本榊より葉が小さいから「姫」、あるいは「榊に非(あら)ず」だから、と言われます。それでも「榊」として広く売られてきたのには、理由があります。

本榊は暖かい土地を好む木で、自生地は主に西日本です。関東以北では育ちにくく、昔は手に入れること自体が難しいものでした。そこで、寒さに強く身近な山に生えるヒサカキが、代わりの供え物として定着したのです。東日本の神棚でヒサカキが使われてきたのは、その土地の工夫の歴史でもあります。

いまでは流通が発達し、どの地域でも本榊を選べるようになりましたが、店頭の「榊」の多くは依然としてヒサカキや輸入品です。正式な本榊をお求めの際は、「本榊」「国産」の表記を確かめることをおすすめします。

日持ちと価格帯の違い

本榊の葉は厚く、水分を保ちやすいつくりをしています。鮮度の高いものであれば、毎日の水替えと、ときどきの切り戻しで、次の交換日まで青さを保ちやすい葉です(日持ちは季節・環境により変動します)。収穫から店頭に並ぶまでに日数のかかった榊は、その分だけ日持ちが短くなるため、種類の違いと同じくらい、鮮度が大切です。

日持ちを延ばす手入れは、本榊もヒサカキも同じです。榊立ての水を毎日取り替え、ときどき茎の先を斜めに切り直して、水の吸い上げをよくする。直射日光やエアコンの風が当たる場所を避ける。この3つで、青さの保ちかたは変わってきます。

価格は、ヒサカキのほうが手頃なことが多く、本榊、とくに国産の本榊は希少なぶん高めになります。市場に流通する榊の多くは輸入品で、国産の本榊はごくわずかです。当園の本榊は、神棚用35cmの1束1,000円から、玉串用60cmまでをご用意しています(価格は在庫と需要に応じて変動します。本日の価格はこちら)。

買うときに確かめたい、3つのこと

店頭や通販で榊を選ぶときは、次の3つを確かめることをおすすめします。

1つ目は、表記。「榊」とだけ書かれている場合、本榊かヒサカキかは分かりません。「本榊」「ホンサカキ」の表記と、国産か輸入かの表示を確かめます。

2つ目は、葉の縁。手に取れるなら、葉の縁を指でなぞってみます。滑らかであれば本榊です。写真だけの通販では、葉の縁と大きさをよく見ます。

3つ目は、鮮度。葉が濃い緑でつやがあり、切り口がみずみずしいものほど、収穫から時間が経っていません。産地直送であれば、収穫からお手元までの日数が短く、その分だけ長く青さを楽しめます。

交換は毎月1日と15日 — どちらの榊でも変わらない習わし

神棚の榊は、毎月1日と15日に新しいものへ取り替えるのが古くからの習わしです。これは本榊でもヒサカキでも変わりません。月に2度、榊を新しくして水を替えると、神棚の前に立つ気持ちも少し改まります。

月2回の交換を続けるなら、そのたびに買いに行くより、決まった日に届く定期便が便利です。当園でも、交換日に合わせて月2回お届けする本榊の定期便をご用意しています。

神棚には、どちらを供えるべきか

結論から言えば、正式には本榊とされています。神社の祭事や玉串奉奠、地鎮祭など、改まった場で用いられるのは本榊です。

一方で、ヒサカキを供えることが長く続いてきた地域もあり、それはその土地の大切な慣習です。ご家庭や地域の習わしがある場合は、それに沿っていただくのがよいと思います。

そのうえで、「本来の木をお供えしたい」「新居の神棚は本榊で始めたい」という方には、国産の本榊をおすすめします。いまは通販で、全国どこでも産地直送の本榊を選べます。

国産本榊の束(3束)。当園の伊豆山林で採れた本榊
榊職人が一本ずつ選別し、束ねてお届けする当園の本榊

榊花園は、伊豆の山林で本榊を育て、榊職人が葉の色やつや、枝ぶりを見て一本ずつ選別し、収穫後すぐにお届けしています。本榊そのものについては、ガイド「本榊とは — 選び方・交換時期」でも詳しくご紹介しています。

葉の縁を、指でなぞってみる。

それだけで、その一枝が本榊かどうかがわかります。

毎朝手を合わせる場所に供える一枝だからこそ、
種類と鮮度を確かめて、選んでいただければと思います。

榊花園の本榊を見る

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榊職人が選別した、国産の本榊を

伊豆の山で育てた高品質な本榊を、榊職人が一本ずつ選別し、収穫後すぐお届けします。
神棚用35cmから玉串用60cmまで、1束1,000円から。